翠という字は名前に良い?悪い?

時折、翠という字が名前に入っている人がいますが、どのような意味のある字なのでしょうか。


総画:14画
音読み:スイ 訓読み:みどり
名前:あきら

《意味》
1.よごれのないみどりの羽。「翡翠(ヒスイ)(水辺にすむ小鳥の名。全身に青緑色の美しい羽毛をもつ。かわせみ。雄を翡、雌を翠という。また、宝石の名。光沢のある濃いみどり色をしており、装飾品とする)」。
2.みどり。翡翠(ヒスイ)のような青緑色。山・草・葉などよごれない青みどりのもの。

(漢字源より抜粋)

この字の意味は、みどり。

鳥のカワセミの別名は翡翠で、夏の季語とされています。
翠が青緑色を指すことから初夏の新緑を思い浮かべる人もいますし、カワセミのイメージから翠に夏らしい印象を持つ人もいます。

また、翠はカワセミの雌を表すので、女性名として用いられることが多いです。
ちなみに、カワセミは下のくちばしが黒いのが雄で、赤~オレンジが雌なのだそうです。

ちなみに、現在、翡という字は日本人の下の名前に使うことはできません。一方で翠は名前に使うことのできる字として採用されています。
戦後の1940年代後半頃に法改正がなされ、名前に使うことのできる漢字に制限が設けられるようになりました。
ただし、戦前からある苗字や、すでに名付けられた名前については対象外です。
このため、苗字や法改正前に生まれた人の名前に翡が入る可能性はあります。
あるいは、ペンネームや外国人であれば翡の字が入る人がいるかもしれません。
しかし、現状では、仮に日本人の赤ちゃんの下の名前を翡翠(ひすい)にしたいと役所に相談したならば、翡が名前に使用できない字であることを理由に断わられてしまうでしょう。


ところで、響きのみどり からまず連想するのは緑色ではないでしょうか。
しかし、緑色は女の子にはあまり人気のない印象があります。

7歳~9歳の女の子が好きな色
水色(67.7%)
ピンク(60.0%)
青(37.8%)

緑色(26.7%)

10歳~12歳の女の子が好きな色
水色(71.0%)
ピンク(47.3%)
白(46.2%)

緑色(22.6%)

*ビデオリサーチでは、年に2回、3才から12才のお子さまの生活や意識について、お母さま(もしくは母親の役割を担っている方)にお答えいただく形で調査を行っています。
今回は、その中から子どもたちの「好きな色」を取り上げてみました。

調査名:キャラクターとお子さまの日常生活についてのアンケート(キャラクターと子供マーケット調査)
調査時期:2015年11-12月
調査地区:東京30km圏(東京駅を中心として、半径30km圏に含まれる市・区・町・村全域)
集計対象:男女3-12才(N=622)

複数回答可のアンケートですが、女の子の7割程度は緑色をそれほどに好まないという結果になっています。
緑色が好きな女の子はいないとは言いませんが、どちらかといえば男の子に人気の色なので、子供のうちはなかなか自分の名前を好きになれない可能性があります。
ただし、大人になれば意識が変わるかもしれません。


↑翡翠色?

また、翠は見た目が逆三角形のような形をしているので、下にもう一文字ある方が安定するという意見もあります。

近年は、NHK教育テレビジョンが2009年3月30日から放送を開始した4歳~6歳児対象の教育エンターテイメント番組『みいつけた!』にスイちゃんという女の子が登場することに影響されてかスイという名前を付ける人がちらほらいるとか。ちなみに、スイというのは本名ではなく、役名です。


翠という字を名前に持つ有名人に、

尾崎翠(おさき・みどり)・・・1896年~1971年。作家。
木村翠(きむら・みどり)・・・1943年生まれ。女優。
松尾翠(まつお・みどり)・・・1983年生まれ。元フジテレビアナウンサー。

など。

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