【名付け】己 で み と読むのは間違い?

己と書いて、ミと読む人がいますが、己にミの読み方があるのでしょうか。

己が付く言葉といえば、克己や自己、利己などがあります。


総画:3画
音読み:コ、キ 訓読み:おのれ、つちのと

《意味》
おのれ。自分。
つちのと。十干の六番め。

(漢字源より抜粋)

この字の音読みは、コとキ。

ミの読み方はないようです。

他の漢字文化圏ではどうなのでしょうか。

中国には己という姓がありますが、Ji(ジ)のように発音するようです。

紀元前11世紀頃、中国に、妲己という名前の女性がいたとされています。日本ではダッキとして知られていますが、ピン音はDajiとなっています。

また、韓国ではキのように発音するようです。

こうしたことから、己をミと読むのは、中国や韓国の発音に倣ってということでもないようです。

己でミと読むのは、巳との取り違えではないかという説があります。

とはいえ、日本では名前や地名の読み方は自在。

和でカズ、信でノブと読む名乗り読みのように定着してしまえば、一般的になることも。

己でミと読む人は日本に何人もいるので、もはや定着したと言ってもいいかもしれません。

明治安田生命の名前ランキングでは、2004年以来、100位以内に入る名前が公表されていますが、己が入る名前はランキング入りしたことはありません。

また、2004年以来、表記を考慮せず、読み方のみを考慮したランキングが発表されるようになり、50位以内まで発表されていますが、2020年の男の子の読み方のランキングでミが付く名前はミナトとタクミのみ。

トが付く名前が15もランキング入りしていることを考えると、男の子にミが付く名前はそれほどに人気があるといえません。

著名人で、己が付く名前といえば、男性が多いわけですが、己が付く名前がそれほどに人気がなく、ミが入る名前もそれほどに多くないとなると、己でミと読むという名前は今後廃れて、キじゃないの?と不思議がられるようになるかもしれませんね。

近年、著名人では、俳優の長谷川博己(はせがわ・ひろき)さんなど己でキと読む名前の人が活躍しています。

参考:名前ランキング2020 (meijiyasuda.co.jp)

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