コアラは死んだら困るけど、馬とラクダは助けなくていい?

人は見た目が100パーセントなんていう漫画もありますが、

生き物でもそうなのかなと思う今日この頃。

オーストラリアで大変な火災が起きています。

【シンガポール=森浩】オーストラリアで森林火災が拡大している。延焼面積は1千万ヘクタールを超え、煙は太平洋を超えて南米チリにまで到達。森林火災としては同国で過去最大の規模となった。気候変動がもたらす高気温などが影響したとも指摘される一方、モリソン首相ら政府の対応に批判が集中している。

 豪州では例年、夏を迎えて乾燥する12月ごろに森林火災が発生するが、昨年は9月ごろから東部ニューサウスウェールズ州を中心に多発している。森林火災による上昇気流が、炎をまとった「火災旋風」を生み、消火活動を困難にしているという。

 ロイター通信によると、これまでの延焼面積は韓国の面積に匹敵する約1030万ヘクタール。消防士を含む少なくとも26人が死亡した。南部カンガルー島では推計2万5千匹のコアラが犠牲になった。シドニー大は、全土で哺乳類、鳥類、爬虫(はちゅう)類など10億匹以上の動物が死んだとする研究結果を発表した。

 原因として指摘されるのが気候変動の影響だ。オーストラリア国立大・気候変動研究所のハウデン所長は「火勢の強さ、延焼速度の速さの主な要因は気温だ」と述べる。豪東部は3年間にわたる干魃(かんばつ)で乾燥した状態にあるうえ、12月に入って最高気温40度超の日が続いていた。

 ただ、豪政府は気候変動と森林火災に因果関係はないとの姿勢だ。テーラー・エネルギー相は「世界的な炭素排出量の削減に関して、やるべきことをしている」と主張しており、火災を受けて、炭素排出量削減に向けた取り組みの強化はしない考えを表明した。

 何より批判を集めているのがモリソン氏の姿勢だといえる。モリソン氏は火災が猛威を振るう12月中旬、クリスマス休暇で米ハワイ州に滞在していたことが判明。今月6日に復興を支援する専門の政府機関の設置を発表したが、対応の遅さには消防隊員からも批判の声が出る。ツイッターでは「ファイア・モリソン」という言葉が拡散。ファイアには「火」と「解雇」の両方の意味がある。

 森林火災の経済への具体的な影響は不明だが、復興には44億豪ドル(約3293億円)が必要と見積もられている。豪経済は成長鈍化が指摘されており、政府は12月、2019会計年度の国内総生産(GDP)成長見通しを2・25%に下方修正したばかり。経済への悪影響が鮮明となれば、政権に逆風となりかねない事態だ。

産経新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200109-00000541-san-asia

しかし、日本のテレビではそれほど報道されていません。

カルロス・ゴーンのことと芸能人・有名人の恋愛事情で埋め尽くされています。

けれども、全く報道されていないというわけではありません。

しかし、火事のニュースで取り上げれるのはコアラコアラコアラ。

最もコアラは絶滅危惧種に指定されているので心配する気持ちはわかります。

そして、カワイイからこそ人の同情や関心を引くこともわかります。

しかし、これだけ燃えているなら他の生物にも影響が出そうですが、そこはあんまり報道されないところを見ると、コアラは別格なんだなとつくづく感じます。

ラクダや、野生の馬は住民に被害を与えているため射殺されるそうです。

批判しているわけではありません。日本でも人や家屋に被害が及べば同じように対処するでしょうから。

森林火災が深刻な被害をもたらしているオーストラリアで、何千頭もの野生のラクダが命を奪われる見通しだ。火災で焼け死ぬのではなく、当局がヘリコプターから撃ち殺す。

南オーストラリア州では、森林火災の原因にもなっている高温と乾燥により、ラクダが水を求めて大挙して先住民アボリジニの居住地に進入。建物などに被害を及ぼしている。

そのため、個体数を減らす必要に迫られているのだ。

「ラクダは水を探して通りをうろついている。子どもたちの安全が心配だ」と、アボリジニのカニピ地区で暮らすマリタ・ベイカーさんは話す。

■エアコンの水を

オーストラリア連邦政府の環境と水の担当省は8日、同州のアナング・ピチャンチャチャラ・ヤンクニチャチャラ(APY)地域で殺処分を開始。5日間にわたって続ける。APYは人口密度が低いが、先住民グループの集落が多数ある。

野生の馬も一部、殺処分するという。

APY管理者のリチャード・キング氏は、「ラクダが水を探し求め、APYにあるアボリジニ地区の土地や畜産業が深刻な影響を受けている」とする声明を発表。

「現在の乾燥状態とラクダの大群が、APYのすべての主要なコミュニティーとインフラを脅かしている状況では、即時のラクダの頭数制御が必要だ」とした。

APYの幹部メンバーでもあるベイカーさんも、ラクダが柵を倒し、民家に近づいてエアコンの冷却水を得ようとしていると述べる。

■メタンガスも問題

ラクダはもともとオーストラリアにはいなかった。19世紀にイギリス人移住者によって、インドやアフガニスタン、中東から運び込まれた。

現在の生息数の推計は幅があるが、オーストラリア中央部で数十万頭に上るとされる。

柵や農機具を損傷したり、居住地を荒らしたりするほか、住民に欠かせない水を飲むなどしている。

また、排泄によりメタンガスが発生。気候変動にも影響が及んでいる。

(英語記事 Australia begins mass camel cull)

BBCニュース
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200109-51043431-bbc-int

人間も同じ?見た目や年齢で同情されたりされなかったり。

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