2011年に起きた震災をきっかけとして人を結ぶことを意味する字を名前に入れることが人気を呼びました。
絆という字もその一つ。
戦前は特に制限がなかった名前の表記ですが、戦後、法改正がなされ、絆という字は本名(下の名前)に使うことができなくなりました。しかし、時を経て2004年に人名用漢字に加わりました。
キズナの意味や、その目新しさもあって人気が出たようです。
果たして絆とはどのような意味のある字なのでしょうか。
絆
総画:11画
音読み:バン、ハン
訓読み:ほだし、きずな、つなぐ、ほだす《意味》
{名詞}ほだし。きずな。馬の足にからめてしばるひも。また、人を束縛する義理・人情などのたとえ。
{動詞}つなぐ。ほだす。しばって自由に行動できなくする。《解字》
形声。「糸+(音符)半(ハン)」。ひもをぐるぐる巻いてからめること。(漢字源より抜粋)
絆とはどちらかといえばネガティブな意味のある字のようですね。
人と人を結ぶというよりも、腐れ縁のような感じでしょうか。
人と人との良い関係というのであれば倫の方がふさわしいかもしれません。
倫
総画:10画
音読み:リン 訓読み:たぐい
《名付け》
おさむ、しな、つぐ、つね、とし、とも、のり、ひと、ひとし、みち、もと《意味》
{名詞}たぐい。同列に並んだ仲間。
{名詞}人間どうしのきちんと整理された関係。
{名詞}すじみち。きちんと整った順序。《解字》
会意兼形声。侖は「あつめるしるし+冊」の会意文字で、短冊(タンザク)の竹札を集めてきちんと整理するさまを示す。同類のものが順序よく並ぶの意を示す。「人+(音符)侖」で、きちんと並んだ人間の間がらの意。(漢字源より抜粋)
倫という字が付く名前の有名人といえば、俳優の中村倫也(なかむら・ともや)さんがいますね。