【名付け】夢という字は名前に良い字?良くない字?

夢が入る名前についてどのような印象があるでしょうか。

そもそも夢という字にどのような意味があるのでしょうか。

夢・梦
【夢】総画:13画
【梦】総画:11画 *異体字

音読み:ム、ボウ 訓読み:ゆめ、ゆめみる、くらい

《意味》
1.ゆめ。はかないもの、はっきりしないものにたとえる。
2.ゆめみる。ゆめを見る。
3.くらい。はっきりと見えないさま。
[日本語特有の使い方]ゆめ。実現は不可能だが、実現させたい願い。

《解字》
会意。上部は、蔑(ベツ)(細目)の字の上部と同じで、羊の赤くただれた目。よく見えないことをあらわす。夢は、それと冖(おおい)および夕(つき)を合わせた字で、夜のやみにおおわれて、物が見えないこと。

(漢字源より抜粋)

ゆめ【夢】
(イメ(寝目)の転)
1.睡眠中にもつ幻覚。
2.はかない。
3.空想的な願望。心のまよい。
4.将来実現したい願い。理想。

(広辞苑第五版より抜粋)

夢という字。

異体字は梦。しかし、現状では梦という字を本名(日本人の下の名前)に使うことはできません。
ちなみに、名前に使える漢字に制限がかかるようになったのは1948年頃のことで、それ以前からある苗字やすでに名付けられた名前についてはその対象外なので、苗字や1948年以前に生まれた人の本名で、梦の字が入る人がいるかもしれません。

この字の意味は、よくみえない、はかないもの。

また、実現したい願いという意味もあります。

子供の頃は将来の夢を聞かれますが、成長するにつれて、次第に聞かれなくなります。
具体的に人生の目標や目的を聞かれるようになります。

夢という字は、まだはっきりしない、ぼんやりとした何か、という印象です。
それはこれからの可能性があるともいえるし、地に足が付いていないとも言えます。

一般に、夢見がちという言葉は、あまり前向きには捉えられていません。

ちなみに、陰暦3月のことを夢見月(ゆめみづき)と言います。このころに咲く、桜のことを夢見草(ゆめみぐさ)と呼ぶからでしょうか。この名前について美しくも儚いから夢見草ともいわれています。

人に夢で“儚い”と書きます。儚は夢のはっきりしないことという意味がそのまま活きた字です。

こうしたことから、この字を名前に使うことについては賛否あります。

ところで、この字は人気のある字なのでしょうか。

明治安田生命の名前ランキングでは、この字が名前ランキングに入ったことがあります。
2004年から、表記のみを考慮したランキングが100位まで公表されています。読み方はわかりません。

大夢
順位(男の子)
2005年 47位
2006年 85位
2007年 62位
2010年 74位
歩夢
順位(男の子)
2004年 18位
2005年 27位
2006年 19位
2007年 31位
2008年 44位
2009年 41位
2010年 4位
2011年 14位
2013年 22位
2016年 79位
2018年 69位
夢翔
順位(男の子)
2010年 100位
叶夢
順位(男の子) 順位(女の子)
2004年 59位 圏外
2014年 圏外 87位
2015年 68位 圏外
夢叶
順位(女の子)
2007年 88位
順位(女の子)
2011年 38位

この字は10年位前にはそれなりに人気があったのかもしれません。
バブル崩壊後に生まれ、生まれた瞬間から不景気と連呼される時代を生きて、すっかり現実志向と言われるようになった世代が親になりはじめて状況が変わってきたのでしょうか。

人の名前に使うなら、志の方が良いのかもしれません。


総画:7画
音読み:シ 訓読み:こころざす、こころざし、しるす、さかん、シリング
《名付け》
さね、しるす、むね、っもと、ゆき

《意味》
1.こころざす。ある目標の達成を目ざして心を向ける。
2.こころざし。ある目標を目指した望み。また、あることを意図した気持ち。
3.しるす。書き留める。

《解字》
会意兼形声。この士印は、進み行く足の形が変形したもので、之(シ)(いく)と同じ。士女の士(おとこ)ではない。士は「心+(音符)之」で、心が目標を目ざして進み行くこと。

(漢字源より抜粋)

参考:https://www.meijiyasuda.co.jp/sp/enjoy/ranking/index.html

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