【名付け】ひな とはどういう意味?

女の子に、陽菜(ひな)という名前が流行し始めたとき、SNS上ではあまり評判がよくありませんでした。

もう20年も前になるでしょうか。

この名前が人気になった理由の一つとして、モデルの吉川ひなのさんではないかという噂があります。

陽菜ってサニーレタスみたいw

雛って鳥の子?響きが子供っぽい。いつまで経っても自立できなさそう。

陽は男性器、ヒナは女性器。とんでもない名前だw

ヒナは女性器だと騒がれたのですが、これについてはわかりませんでした。
方言だとか、隠語だとか。
雛突という言葉はそれに該当しますが、これは雛の意味が原因なのか、突が付くことで意味が変わるのかわかりません。

ヒナの響きから連想されるのは、鳥の雛の雛、雛人形、鄙びた、等。

ひな【雛】
1.孵化して間もない鳥の子。
2.女児などの玩具とする小さい人形。〈季節:春〉
3.小さい、愛らしい意を表す語。

(広辞苑第五版より抜粋)

ひな【鄙】
1.都を離れた土地。
2.支配が及んでいない未開の地の住民。

(広辞苑第五版より抜粋)

海外に目を向けてみると、ヒナ(hina)は、ハワイ神話やマオリ神話など、ポリネシア神話に出てくる女神の名前。

ドイツ語でChina(中国)がヒーナに聞こえるという人もいます。

また、陽が男性器を表すというのは事実です。そのように載っている漢和辞典があります。
古代中国の易学では、男は陽、女は陰とするからです。

ただし、名付けにおいてこれらのことを気にするかどうかは人それぞれでしょう。

現代日本では気にする必要なしと思う人もいれば、辞書に載っているから本人がいつか知って気にするかもしれないと避ける人もいます。


総画:12画
音読み:ヨウ 訓読み:ひ、あたたか、あきらか、いつわる
《名付け》
あき、あきら、お、おき、きよ、きよし、たか、なか、はる、ひ、や

《意味》
1.日の当たる丘。
3.太陽。
4.あたたかい。
7.あざむく。陽動。
8.男の生殖器。

(漢字源より抜粋)

ヒナという名前の人気はどのように変化していったでしょうか。

明治安田生命の名前ランキングでは、表記のみを考慮したランキングと、読み方のみを考慮したランキングを発表しています。

表記のみを考慮したランキングは、大正元年から10位に入る名前が発表されてきましたが、2004年からは、100位に入る名前まで公表されるようになりました。また、同年から読み方のみを考慮したランキングも50位まで発表されるようになりました。

ちなみに、2019年の名前ランキングでは、2019年に生まれた女の子8407人が調査対象となりました。女の子の名前ランキングで、表記のみを考慮したランキングで1位は凛。凛という表記の女の子は、67人で、その占有率は0.80%でした。一方で、同じく女の子の名前ランキングで読み方のみを考慮したランキングで1位はメイ。メイという響きの女の子は116人で、その占有率は、1.16%でした。

例年、表記のみを考慮したランキングより、読み方のみを考慮したランキングの方が占有率が高くなっています。本当に人気なのは、読み方のみを考慮したランキングで上位にくる名前と言えるでしょう。

では、ヒナという響きはどれほどの人気なのでしょうか。

ヒナ
順位
2004年 8位
2005年 1
2006年 4位
2007年 8位
2008年 6位
2009年 6位
2010年 9位
2011年 8位
2012年 4位
2013年 9位
2014年 7位
2015年 18位
2016年 16位
2017年 22位
2018年 21位
2019年 18位

意外なことにトップ3に入ったのは1度だけ。そして、2015年からは10番以内に入らなくなってしまいました。

では、ヒナと読む名前で人気のものはどれでしょう。ただし、表記のみを考慮したランキングでは、読み方は考慮していないので陽菜でハルナと読むなど、ヒナとは読まない可能性があります。

陽菜
順位
2003年 1
2004年 4位
2005年 1
2006年 1
2007年 4位
2008年 1
2009年 1
2010年 2
2011年 1
2012年 2
2013年 4位
2014年 1
2015年 2
2016年 3
2017年 12位
2018年 10位
2019年 18位
日菜
順位
2004年 82位
2005年 32位
2006年 55位
2010年 91位
2012年 97位

では、ヒナという字に使われる漢字の意味とは?

ヒと読む字

妃、日、比、氷、火、灯、飛、斐、緋、陽、燈、琵、枇など。

音読みでヒと読む字


総画:4画

くらべる。
ならべる。


総画:6画

きさき。天子の正妻。


総画:8画

枇杷(びわ)とは果物の名前。


総画:9画

とぶ。
とばす。


総画:12画

左右対称の模様。


総画:12画

琵琶(びわ)とは弦楽器の名前。

訓読みでヒと読む字


総画:4画

ひ。たいよう。


総画:4画

ひ。
火事。


総画:5画

こおり。

灯・燈
総画:【灯】6画【燈】16画

ともしび。
仏の教え。法灯。


総画:12画

日の当たる丘。
太陽。
あたたかい。
あざむく。陽動。

ナと読む字

2019年に発表された明治安田生命の名前ランキングで、女の子に使用される人気の漢字ランキングで、奈が1位、菜が3位。

音読みでナと読む字


総画:7画

おおい。たっぷりだぶついている。たくさんある。
ゆったりとしている。

たっぷりあるという意味のある字。沖縄・那覇の印象を持つ人もいるようです。ただし、那が使われている地名は他にも、那須、那智など。


総画:8画

からなし。果樹の名。野生のりんご。
「奈花(ナイカ)」とは、茉莉(マツリ)(ジャスミン)のこと。

参考:奈は、奈落の奈?


総画:9画

みなみ。暖気をとりこむ南がわ。

方角のみなみを表す字。南無阿弥陀仏など音便のような形でナンがナと省略されることがあります。


総画:11画

なぎ。木の名。まき科の常緑高木。

梛とは木の名前。熊野神社のご神木。

訓読みでナと読む字


総画:6画

な。人の名前。
有名である。すぐれているさま。

意味は、名前。有名、名勝など、すぐれているの意味もある字。


総画:11画

な。葉・くきを食用とする総本類の総称。
な。草の名。
副食物。おかず。また、料理。

菜っ葉。おかず、総菜の意味のある字。
人名においては菜の花のイメージで名付けられることがあるようです。

ただし、組み合わせによっては野菜っぽい、中華料理っぽいという印象を抱く人も。

その他


総画:6画

なぎ。なぐ。風がやんで海が静かになること。

国字。日本生まれの字。
近年、凪の訓読みのなぎ、なぐからナと読ませることがあるようです。
凪が人名用漢字に追加されたのは1990年のこと。

参考:https://www.meijiyasuda.co.jp/enjoy/ranking/、広辞苑第五版、漢字源

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