空 / そら とは男の子名前?女の子の名前?

そらという名前には、どのような印象を抱くでしょうか?

そら で連想するのは誰?

1649年に生まれた河合曾良(かわい・そら)は、俳人・松尾芭蕉の弟子として有名です。
増田こうすけによる『ギャグマンガ日和』には河合曾良の名を借りたキャラクターが登場します。

女性声優に、
1989年生まれの徳井青空(とくい・そら)さん。
1993年生まれの雨宮天(あまみや・そら)さん。

女優に、
1983年生まれの蒼井そら(あおい・そら)さん。
1995年生まれの椎名そら(しいな・そら)さん。

2013年に生まれた、杉浦太陽(すぎうら・たいよう)・辻希美(つじ・のぞみ)夫妻の第三子次男の名前が昊空(そら)。

2006年に日本テレビ系列で放送されたドラマ『14才の母』。
中学生の妊娠、出産をテーマとした衝撃作でした。
主演で母となる14才の中学生を志田未来(しだ・みらい)さんが演じ、彼氏役を三浦春馬(みうら・はるま)さんが演じました。
生まれてきた女の子は、ひらがなで“そら”と名付けられました。

2008年に恋愛アドベンチャーゲーム『ヨスガノソラ』が発売されました。
兄妹の恋愛をテーマにした作品で、ゲームは18歳から。
ヒロインの名前は、春日野穹(かすがの・そら)。

など、

多数の作品にそらという名前の人が登場しますが、

そら といえば誰を思い浮かべたでしょうか。

そら はどちらの性別に人気の名前?

そら とは男の子、女の子どちらに人気の名前なのでしょうか。

明治安田生命では、2004年以降、漢字表記を考慮せず、読み方のみを考慮したランキングを50位まで発表するようになりました。

男の子の名前ランキングで、ソラの響きが入った年とその順位

ソラ
2004年 19位
2005年 16位
2006年 14位
2007年 14位
2008年 12位
2009年 6
2010年 15位
2011年 13位
2012年 9
2013年 5
2014年 16位
2015年 22位
2016年 32位
2017年 22位
2018年 18位
2019年 29位

女の子の名前ランキングで、ソラの響きが入った年とその順位

ソラ
2007年 39位

こうしてみると、男の子に人気がある名前といえます。
今後、そらという名前の男の子が大勢世に出てくるのではないでしょうか。

そら という名前の人気の漢字表記とは?

どのような漢字表記が人気なのでしょう?
明治安田生命の名前ランキングで、ソラと読む可能性がある名前を調べてみました。
ちなみに、明治安田生命の名前ランキングでは、10位以内に入るもののみを公表していましたが、2004年以降は100位以内に入る名前まで公表するようになりました。
ただし、名前ランキングは表記のみを考慮しているため、ひらがなカタカナの名前は別として、漢字表記の名前はソラとは読まない可能性があります。

男の子の名前ランキングで、ソラと読む可能性のある名前

2004年 35位
2006年 8
2007年 40位
2008年 72位
2009年 26位
2011年 76位
2012年 50位
2013年 55位
2014年 96位
蒼空
2005年 47位
2006年 68位
2007年 20位
2008年 38位
2009年 12位
2010年 6
2011年 10
2012年 9
2013年 10
2014年 96位
2015年 48位
2016年 79位
2017年 69位
2018年 69位
2019年 72位
大空
2004年 24位
2005年 37位
2007年 83位
2009年 85位
2011年 37位
2012年 72位
2014年 55位
奏良
2017年 69位

女の子の名前ランキングで、ソラと読む可能性のある名前

青空
2005年 88位
そら(*ひらがな)
2007年 31位
2014年 87位

空 / そら の意味 名付けの由来

そもそも空とはどのような意味のある字なのでしょう?

そら【空】
[名詞]
1.地上に広がる空間。
2.空模様。
3.落ち着くところのない、不安定な状況。若い身空。
4.心が動揺し落ち着かないこと。
5.根拠のないこと。
6.無益なこと。
7.暗記。暗誦。そらでいう。
8.うえ。てっぺん。

(広辞苑第五版より抜粋)


総画:8画
音読み:クウ 訓読み:そら、あく、あける、から

《意味》
1.{形容詞}むなしい。穴があいてる。中に何もなくつきぬけている。
2.{形容詞・動詞}むなしい。あいている。なにもない。からっぽ。
3.{形容詞・名詞}むなしい。中身がないさま。
4.{副詞}むなしく。なんの得るところもなく、
5.{名詞}うつろ。空虚な状態。
6.{名詞}仏教用語で意識をこえてすべてをゼロとみなす悟りの境地。
7.{名詞}そら。おおぞら。また、地上のなにもない空間。

《解字》
会意兼形声。工はつきぬく意を含む。「穴+工」でつきぬけて穴があき、中に何もないことを示す。

(漢字源より抜粋)

空はもともと突き抜けてなにもないという意味で、そこから空虚な意味合いを含みます。
ただし、空虚や空き缶のように、クウやあくと読めば、空虚あるいは何もない印象を持つ人がいるかもしれませんが、そらと読むのであれば、おおぞらを連想する人が多いのではないでしょうか。
高く広がった空のイメージから名付けているのかもしれません。
ただし、空(そら)が付く言葉にはネガティブなものも多いです。
空を歩む、空を使う、空吹く風、空音・・・
空のネガティブな印象を払拭するために、強引ですが、青空のようになにか形容詞を付けてソラと読ませるケースもあるようです。

空以外の字を使った、そら

人名において他にそらと読む字はどのようなものがあるでしょうか。


総画:4画
音読み:テン 訓読み:あめ、あま
《名前》
そら、たか・・・

1.{名詞}あめ。頭上に広がる大空。
2.{名詞}天にいる最高神。宇宙を支配するものと考えられた神。
3.{名詞}人間界に対して、自然界すべて。
5.{名詞}天子のこと。

《解字》
指事。大の字にたった人間の頭の上部の高く平らな部分を一印で示したもの。

(漢字源より抜粋)

天はおおぞら、天子を意味する字。尊大な印象を持つ人もいるかもしれません。


総画:8画
音読み:チュウ 訓読み:そら

《意味》
{名詞}そら。大ぞら。この世界をおおう屋根。

《解字》
形声。「宀+由」。もともと家の上をおおうむねばしらや、船の上をおおう屋根のこと。転じて、世界をおおう空間を宇、時間の広がりを宙という。

(漢字源より抜粋)

宙はこの世をおおう屋根を意味する字。宝塚歌劇団宙組の宙(そら)。


総画:8画
音読み:キュウ

1.{名詞}弓上に広く張ったテント。
2.{名詞}広く張って大地をおおう大空。
3.{形容詞・名詞}広く張って大きい。アーチ状をしたさま。

《解字》
会意兼形声。「穴(あな)+弓(ゆみなりに張る)」。

(漢字源より抜粋)

穹は2009年に人名用漢字に追加されました。
名前に使うことのできる漢字に制限が加わったのは戦後になってから。
つまり、日本人で、穹の字を本名(下の名前)に持つ人の多くは、戦前生まれか2009年以降に生まれた人です。

また、河合曾良のように2文字にわけるという例もあるようですね。

曾・曽
総画:【曾】12画 【曽】10画
音読み:ソウ

1.{副詞}かつて。
2.{形容詞}層をなして世代が重なるさま。曾祖父。

《解字》
象形。「ハ印(ゆげ)+せいろう+こんろ」

(漢字源より抜粋)

日本では、戦後に法改正がなされ、人名に使うことのできる漢字について、常用漢字と人名用漢字に制限されました。
ただし、法の不遡及の原則から、法改正以前からある苗字や名前については対象外です。
曽と曾の字は、2004年に人名用漢字に加わりました。その後、曽の字は2010年に常用漢字になりました。
つまり、曽や曾の字を名前に持つ人は、苗字か、あるいは本名で下の名前であれば、戦前生まれないし2004年以降に生まれた人がほとんどということです。


総画:7画
音読み:リョウ 訓読み:よい
《名前》
ら、ろ・・・

1.よい
2.人格的にすぐれていること。

《解字》
会意。〇型の穀粒を水で洗い、きれいにしたさま。

(漢字源より抜粋)

伊良(いら)、奈良(なら)、野良(のら)、倍良(べら)、由良(ゆら)、平良(ひらら)など、後ろについてラと読むことがあります。

まとめ

そら という名前は今まであまり付けられてこなかった新しい名前であるために、賛否両論あるようです。
芭蕉の弟子に河合曾良がいますが、それは雅号で、本名は別にあります。
目新しい名前で人数が少ないのであれば、いつまでたっても変わった名前扱いされる可能性がありますが、
ソラは、男の子の名前ランキングで毎年ランキング入りするほどに人気のある名前ですから、10年後、20年後、馴染んでいく可能性はあります。

参考:
https://www.meijiyasuda.co.jp/enjoy/ranking/
https://www.behindthename.com/

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