女の子に大人気の名前、こはる! 人気の字は小春ではない?季節はいつ?

近年、ハルが付く名前が人気。

少し前までは、女の子でハルが付く人気の名前といえば、ハルカやハルナでしたが、その人気はすっかりコハルへと移り変わりました。

ところで、コハルとはどのような意味のある言葉なのでしょうか。

こはる【小春】

(暖かで春に似ているからいう)陰暦10月の異称。

(広辞苑第五版より抜粋)

こはるぞら【小春空】

小春の頃のうららかな空。

(広辞苑第五版より抜粋)

こはるなぎ【小春凪】

小春の頃の海のなぎ。

(広辞苑第五版より抜粋)

こはるび【小春日】

小春の頃のうららかな日。また、その日ざし。

(広辞苑第五版より抜粋)

こはるびより【小春日和】

小春の頃の暖かい日差し。

(広辞苑第五版より抜粋)

小春とは陰暦10月を指す言葉。

陰暦10月といえば、現代一般に使われる太陽暦で11月の半ばから12月半ばの頃。
寒くなってくる季節ですが、しばしば春に似た晴天が現れることから小春と呼びます。
また、小春の頃の良い日和のことを小春日和と呼びます。

小春は、春が付くので春の季語のようですが、冬の季語とされています。
陰暦では、3カ月ごとに区切って、1月~3月を春、4月~6月を夏、7月~9月を秋、10月~12月を冬としています。
つまり、陰暦10月とはもう冬のことなのですね。

ただし、陰暦をそのまま太陽暦に当てはめることもあります。
陰暦3月のことを弥生(やよい)といいますが、太陽暦3月生まれの子供に弥生(やよい)と名付けるなど。

古来から日本人は季節感に敏感で、現代でも着物の柄などにこだわりがあります。
しかし、清少納言が『 枕草子』に“興ざめだ”と書いたように、時季に遅れることはよろしくないとされていますが、先取りは問題視されていません。
この考え方であれば、太陽暦3月生まれに弥生(やよい)、太陽暦10月生まれに小春(こはる)と名付けることは問題ではないのかもしれません。

この投稿をInstagramで見る

😑

久住 小春/Koharu Kusumi(@koharu_kusumi.official)がシェアした投稿 –

コハルの響きはどれほど人気があるのでしょう?
明治安田生命の名前ランキングでは、2004年から漢字表記を考慮せず、読み方のみを考慮したランキングを50位まで発表しています。

コハル
順位(女の子)
2004年 48位
2005年 34位
2006年 43位
2007年 27位
2008年 18位
2009年 9位
2010年 12位
2011年 14位
2012年 5位
2013年 5位
2014年 4位
2015年 5位
2016年 7位
2017年 9位
2018年 10位
2019年 6位

ちなみに、その他のハルが付く名前の順位はこのようになっています。

ハルカ ハルナ ハル ハル
順位(女の子) 順位(女の子) 順位(女の子) 順位(男の子)
2004年 2 10位 圏外 46位
2005年 4位 12位 圏外 28位
2006年 1 4位 圏外 28位
2007年 3 12位 圏外 26位
2008年 13位 圏外 圏外 38位
2009年 29位 50位 圏外 38位
2010年 6位 圏外 圏外 30位
2011年 25位 圏外 圏外 31位
2012年 12位 圏外 圏外 15位
2013年 9位 圏外 圏外 10位
2014年 16位 圏外 33位 13位
2015年 22位 圏外 圏外 11位
2016年 15位 圏外 50位 16位
2017年 27位 圏外 圏外 17位
2018年 49位 圏外 42位 24位
2019年 39位 圏外 29位 12位

2000年代、ハルカは10番以内に入るほどに人気でしたが、近年はそれも随分落ち着きました。
ハルナも人気がありましたが、2010年からは50位以内にも入らなくなりました。
ハルという名前は大正時代には女性の名前として人気がありましたが、近年男の子の名前として人気が上昇。近年は再び女の子にも名付けられるようになりました。

ただ、このランキングを見れば、女の子に人気があるハルが付く名前といえばコハルであるといえます。

柔らかな響きが人気の理由でしょうか。

では、どのような表記が人気なのでしょうか。

明治安田生命の名前ランキングでは、2004年から表記のみを考慮したランキングを100位以内まで発表しています。
そこからコハルと読む可能性のある名前を抽出してみました。
ただし、読み方を考慮していないランキングのため、ひらがなやカタカナ以外はコハルとは読まない可能性があります。

小春
順位(女の子)
2007年 88位
2008年 57位
2010年 53位
2015年 47位
2018年 58位
心春
順位(女の子)
2008年 74位
2009年 42位
2010年 14位
2011年 95位
2012年 4位
2013年 15位
2012年 10位
2015年 13位
2016年 38位
2017年 30位
2018年 24位
2019年 8位
心晴
順位(女の子)
2005年 89位
2007年 54位
2008年 98位
2012年 47位
2013年 43位
2015年 58位
2016年 54位
2017年 73位
2018年 63位
2019年 72位
心陽
順位(女の子)
2011年 70位
2013年 71位
2014年 47位
2016年 54位
2017年 53位
2018年 34位
2019年 29位
心遥
順位(女の子)
2010年 91位
心暖
順位(女の子)
2013年 88位
こはる(ひらがな)
順位(女の子)
2014年 61位
2015年 77位
2017年 81位

一番人気は小春ではなく、心春。

近年、女の子の名前に心を付けることが人気です。
2019年に発表された、明治安田生命の名前ランキングのうち、女の子に使用される人気の漢字ランキングで、心は10位でした。
心でコと読む名前は近年の流行なので、読みにくいなど賛否両論あります。

小春の2文字で陰暦10月を表すわけですが、この小という字は、矮小などネガティブな意味があります。
小を避けるのは、男女共同参画社会と言われて久しいですし、女の子は小さくて可愛ければ良しとはされていない現代社会を反映しているのかもしれません。
また、身長というのは努力ではどうにもなりませんが、小さくても大きくてもコンプレックスを抱く人がいます。
名前の通り小さい、あるいは、高身長なのに反して名前に小が入る、など。周囲の人は何も言わなくても本人は内心気にしてしまう可能性があります。

あるいは、小春は季節を選ぶ名前なので、時季外れと言われないよう、あえて違う字を選んでいるのでしょうか。

ただし、日本語では、コハルに同音異義語が存在しておらず、小春の意味しかないので、どのような字を当てても印象は変わらないという人もいます。
ヤヨイと言われれば弥生、キサラギと言われれば如月を連想してしまうように。

では、コハルには他にどのような漢字が使われるのでしょうか。
良く名前に使われる字を挙げてみます。

こと読む字

小、琥、湖、来、胡、虎、胡、鼓、誇、子、冴、弧、瑚、呼、己、乎、児など。

音読みでコと読む字


総画:3画

おのれ。自分。


総画:5画

はあという息をあらわす言葉。
疑問や反語の意味。


総画:7画

こおる。こごえるように冷たい。


総画:8画

よぶ。のどをひらいて大きい声を出す。


総画:8画

とら。猛獣の名前。


総画:9画

ゆみ。木を曲線上に曲げてつくった弓。


総画:9画

ひげ。垂れさがったあごの肉。
ぼやけていてあいまいなさま。いいかげんな。


総画:9画

みずうみ。大地をカバーするように広がりたまっている淡水。


総画:12画

虎の形を刻んだ玉でつくった割り符。
黄と黒のまじった虎の皮の色の玉石。虎の形にした玉の器。


総画:13画

つづみ。たいこ。


総画:13画

ほこる。ほこり。
大声をはいていばる。おおげさなことば。


総画:13画

赤色の宝石。
珊瑚(さんご)とは、熱帯の海中にすむさんご虫の群体の石灰質の骨格が集積して、樹脂状または塊状をなしたもの。

訓読みでこと読む字


総画:3画

こ。親のうんだこ。
息子。


総画:3画

ちいさい。
価値のないつまらないものと軽んじる。
ちいさい者。幼い者。つまらない者。

来・來・徠
総画:【来】7画 【來】8画 【徠】11画

くる。こちらに近づく。

動詞の来(く)の未然形・命令形。


総画:7画

幼いこども。

その他


総画:4画

心臓。
こころ。精神。
まんなか。中心。

近年、訓読みのこころからコやココと読ませることが人気。

はると読む字

訓読みではると読む字

春、晴、遥など。


総画:9画

季節のはる。
若くて元気な時期。青春。
男女の情欲。春画。

春画などの意味で使われることもあるので組み合わせに注意が必要な字です。とある作品に春歌(はるか)という名前の女性が登場してSNS上で少し騒ぎになったことも。


総画:12画

日が清らかに輝く。

晴る(はる)とは晴れるの古語。

遥・遙
総画:【遥】12画 【遙】14画

はるか。細長く続いているさま。

遥(はる)とは遠く展望の開けたさまをいう。

遥も旧字体の遙も人名に使うことができる字。

人名読みではると読む字

名前に使う特別な読み方としてはると読む字。学校では習わらない特殊な読ませ方なので、読めない人がいても仕方がありません。
たくさんありますが、その中からいくつかを挙げます。

令、玄、花、青、明、東、治、華、温、陽、暖、榛など。


総画:5画

おきて。
きよらかで美しい。


総画:5画

くろい。くらい。


総画:7画

はな。
もともとは、花は変化の激しい実物の花を意味するという。


総画:8画

あお。

陰陽五行説で、春は青。


総画:8画

あかるい。
道理がよくわかっている。


総画:8画

方角のひがし。太陽がのぼる方角。

陰陽五行説において、春は東。


総画:8画

おさめる。人工を加えてよい状態にする。


総画:10画

はな。
もともとは、花は変化の激しい実物の花をさし、華は抽象的にはなやかであることを意味していたという。華がある。


総画:12画

あたたかい。ぬくもり。


総画:12画

日の当たる丘。

たいよう。


総画:13画

あたたかい。


総画:14画

はしばみ。木の名前。

榛名湖の榛。

はと読む字

たくさんありますが、いくつかを挙げます。

音読みでハと読む字

巴、把、芭、波、杷、琶、覇など。


総画:4画

平らに腹ばいになる。
ともえ。


総画:7画

にぎる。

把握の把。


総画:7画

はな。平らに咲く花。


総画:8画

なみ。
なみのように凹凸や起伏を生じるもの。
波に乗る。波乱。


総画:8画

さらいという名前の農具。
枇杷(びわ)とは果樹の名前。


総画:12画

琵琶(びわ)とは弦楽器の名前。


総画:19画

武力で勝つもの。勝ったもの。

訓読みではと読む字

刃、羽、葉など。


総画:3画

は。やいば。物を切る道具。


総画:6画

はね。
とりのはね。むしのはね。
やばね。


総画:12画

は。草木の茎や枝についている薄く平らなもの。
ぺらぺらした薄いもの。
時代。中葉。

ると読む字

たくさんありますが、いくつかを挙げます。

音読みでルと読む字

芦、留、流、琉、硫、路、溜、瑠、慮、櫓など。


総画:7画

あし。草の名前。


総画:8画

とめる。とどめる。


総画:10画

ながれる。


総画:11画

つるつるした宝石。
琉璃(るり)とは七宝の一つ。瑠璃とも。
琉球は国の名前。


総画:12画

いおう。元素記号はS。


総画:13画

みち。行き方。


総画:13画

たまる。したたる。
溜め池。溜飲。分溜。


総画:14画

瑠璃(るり)とは、七宝の一つ。2文字で意味を持つ字。


総画:15画

おもいめぐらす。


総画:19画

大きい楯。
船を漕ぐ道具。
やぐら。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする