時折、若菜という名前の人がいますが、どのような意味のある言葉なのでしょう?
人名では、若菜と書いてワカナと読み、どちらかといえば女性に多い印象があります。
わかな【若菜】
1.春の初めに生えた食用の菜。
2.古代、宮中で、正月の初の子(ね)の日に、内蔵寮・内膳司からその年の7種の新菜を羹(あつもの)として奉ったもの。万病を除くといわれ、後に7日の行事となった。ななくさ。
3.地歌・箏曲の一。(広辞苑第五版より抜粋)
食用の菜っ葉を意味する言葉。
春の七草といって、現代でも1月7日に芹(せり)・薺(なずな)・御形(ごぎょう)・繁縷(はこべ)・仏座(ほとけのざ)・菘(すずな)・蘿蔔(すずしろ)の七種類の若菜を使った七草粥を食べる風習があります。
和歌にもよく詠まれており、
君(きみ)がため 春(はる)の野(の)に出(い)でて 若菜(わかな)つむ わが衣手(こどもで)に 雪(ゆき)は降(ふ)りつつ
光孝天皇
意訳:あなたのためには春の野に出かけて若菜を摘む私の袖に、雪は絶え間なくふりかかっている。
など。
調べてみると、これを名前に使うことについては賛否あるようです。
否定派の意見
・自分の意思と関係なく摘まれてしまう、食べられてしまう存在。
・源氏物語の巻名であるが、源氏物語の話の内容は結構なもの。
・年齢を重ねると若の字が気になる人がいるかも?
肯定派の意見
・若菜という言葉から生命力を感じる。
・摘まれるというのは選ばれる存在ということ。
・源氏物語の巻名であり、風流な印象がある。
若菜という名前をどのように思いますか。