外国人風の名前だとパスポートの表記はどうなる?

今に始まったことではないですが、外国人風の名前の人が時折いますよね。

ジョウジ、リサ、アリサ、アンナなど。

ここで問題になるのが、パスポート(旅券)を始めとする公的書類での綴りはどうなるのかという問題。

例えば、ジョウジだとGeorge、リサだとLisaという綴りを連想します。

しかし、パスポートではヘボン式が用いられることになっています。これを適用すると、ジョウジはJoji、リサはRisaとなります。

パスポートでの非ヘボン式は認められているのでしょうか。

ヘボン式ローマ字表記ってなに?

19世紀に、ジェームス・カーティス・ヘボン(James Curtis Hepburn)というアメリカ人により編纂された『和英語林集成』という辞書をもとに、『ヘボン式ローマ字』表記が生まれたといわれています。

参考:ヘボン式ローマ字表(神奈川パスポートセンター)

非ヘボン式にしたいってワガママ?

非ヘボン式表記で検索すると、杓子定規な人がいて、ヘボン式という決まりがあるのだから守るべきだ、というような意見が散見されます。

でも、ちょっとおかしいですよね?

どの漢字にするか、あるいはひらがなかカタカナかは選べるのに、ローマ字表記になった途端に、名前の綴りを国に勝手に決められるのは不思議です。

手続きが煩雑だというなら、漢字表記の方がよっぽど面倒くさいです。特に苗字に多いのが、俗字体だの、点があるだのないだの問題。他にも、旧字体があったり、似て非なる漢字があったり。

そもそもなぜローマ字表記にするのかといえば、外国人が呼びやすいようにするため。それならば、ヘボン式にこだわる必要性なんてまるで感じません。

日本人を対象とするなら、漢字/カタカナ/ひらがな表記のままでいいわけですから。

外国でわかりやすい表記があるならばそれでいいじゃないかと思います。

もちろん、ジョージをGeorgeにした場合、国によってはゲオルグとか、ジョルジュと発音のようにされる可能性もありますが、Jojiよりは人名とわかりやすいのではないでしょうか。

ただ、難しいのが、ラ行で、日本人のラ行の発音はRでもなければLでもない微妙な位置にあるそうです。そもそも日本語をローマ字表記にするのが無理な話なのかもしれませんが、RかLかどちらかで妥協するしかないでしょう。

結局のところ、パスポートで非ヘボン式にすることは可能なの?

現状でいうと、厳しい状況です。

二重国籍、両親のいずれかが外国人等特別な事情がある場合。
あるいは、“その氏名での生活実態がある場合”には、認めますとのことです。

ただし、ヨウやユウなどの長音の非ヘボン式表記であれば比較的容易に認められるようです。オノをOHNOなど。

参考:
Q17 「山田」という苗字を,「Yamada」ではなく「Jamada」と表記することはできますか?(外務省 Q&A)
ヘボン式ローマ字表(神奈川パスポートセンター)

しかし、最近は申請する方も増え、規制が緩くなりつつあると言われています。非ヘボン式を希望する方は諦めず、一度、窓口で相談してみると良いと思います。

苗字との相性は?

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