アンジュといえば、女優の鈴木杏樹さんがいらっしゃいます。
このアンジュという名前、なんとな~く欧米で通じそうな雰囲気がありますが、実際はどうなのでしょうか。
ちなみに、日本語で“あんじゅ”とは案主、庵主、諳誦・暗誦を意味する言葉。
案主は平安~鎌倉時代におかれた寺院や公私諸機関で文書や記録を司る役割のこと。庵主はそのまま庵室の主人や、尼僧、茶の湯で客に対する主人のこと。諳誦・暗誦はアンショウとも読み、文章を空で覚えて口に出して唱えることを指します。また、山荘大夫/山椒大夫という作品に登場する安寿姫も有名。
一応フランス語にAngeという言葉があり、天使を意味するのですが、フランス語でアンジュと発音するのかと思いきや、その発音はオンジュ or オンシュに近いです。また、Angeは主に男性に名付けられる名前です。
参考:発音ガイド Forvo
天使を意味する名前なら、Angel(男性名。ただし、英国など国や地域によっては女性の名前として用いられることもあります)やAngela(女性名)がありますが、英語の発音ではエンジェル、エンジェラ、ドイツ語の発音ではアンゲル、アンゲラ、フランス語の発音ではオンジェル、オンジェラのように聞こえます。また、イタリア語ではAngelo(男性名)、Angela(女性名)と綴りますが、アンジェロ、アンジェラのように聞こえます。
ちなみに、天使を意味する名前はたくさんあります。
男性版:
Aingeru(バスク語圏)、 Àngel(カタロニア語圏)、 Anđelko、Anđelo(クロアチア語圏)、 Anděl(チェコ語圏)、 Ange(フランス語圏)、 Anxo(ガリシア語圏)、 Engel(ドイツ語圏)、 Angel(英語圏など)、Angelos(ギリシア語圏)、 Angelo、Angelino、Angiolo、Giotto、Lino(イタリア語圏) など。
女性版
Àngela(カタルーニャ語圏)、 Anđela、Anđelka、Anđa(クロアチア語圏)、 Anděla、Angelika(チェコ語圏)、 Angela、Angelique、Angelien、Angelina(ドイツ語圏)、 Angela、Angelica、Angelia、Angelina、Angelle、Angie、Lina(英語圏など)、 Angela、Angelika、Angelina、Lina(ドイツ語圏)、 Angeliki、Angelina(ギリシア語圏)、 Angéla、Angyalka(ハンガリー語圏)、 Aingeal(アイルランド語圏)、 Angela、Angelica、Angelina、Lina(イタリア語圏)など。
ただ、どれもアンジュとは発音が似ていないように思うので、欧米の人がアンジュという名前を聞いても、Anjuという綴りを見ても、欧風の名前というより東洋人の名前としか思わないかもしれません。
この中でアンジュに近いのは英語圏の発音で、Angieでアンジーでしょうか。アンジーは女性の名前であるアンジェリーナ(Angelina)の愛称とされています。
けれども、アンジュという名前。
たとえば、杏の木で杏樹。春になると、こんなに綺麗な花を咲かせます。春生まれの女性に似合いそうです。
あるいは、真珠の珠を使って杏珠という名前もかわいらしいですね。
仮に天使では通じなくてもapricot flowerというと決して印象は悪くないのではないでしょうか。
参考:
https://www.meijiyasuda.co.jp/enjoy/ranking/index.html
https://www.behindthename.com/
https://ja.forvo.com/