スケ / すけ は長男の名前か次男の名前か論争とは?

2019年に明治安田生命の名前ランキングによると、ソウスケが10位にランクイン!

現状で、男の子の名前で一番人気なのは3音の名前。
漢字表記を無視した読み方のランキングで、50位以内に入った名前のうち、2音の名前が13個、3音の名前が33個、そして4音の名前が4個入っています。
4音の名前でトップ10に入った名前はソウスケのみ。そして、ランキングにある名前でスケが付くのもソウスケだけ。
ランキングにある他の4音の名前は、ユウセイ(18位)、コウセイ(27位)、タイセイ(38位)とすべてセイで終わる名前です。

ソウタ(2位)、ソウマ(20位)、ソウ(46位)とソウが付く名前が大人気なので、その一環なのでしょう。

ところで、この“すけ”は長男に付けるものなのか?次男に付けるものなのか?という論争があります。

長男の名前?

スケは長男だという主張のまとめ

日本では7世紀ころから律令制が始まり、四等官制が導入されました。

四等官とは、諸官庁の管理職に当たる4等級の官を指します。

通常、長官(かみ)、次官(すけ)、判官(じょう)、主典(さかん)の階級制とります。

つまり、スケというのは次官を指す言葉というわけです。

昔は、職業を自由に選ぶことが難しく、子は親の仕事を受け継ぐものと考えられていましたが、後継ぎといえば長男ということで(必ずしもそうとはいえませんが)、スケは長男の名前という主張があるわけです。

次男の名前?

スケは次男だという主張のまとめ

漢和辞典で、名乗り読みも含めてスケと読む字は、助けるという意味を持つものが多いです。

佐、助、弼、介、丞、輔、右、祐など。

助けるの意味から、次男が長男を支えるという意味だと解釈して、次男のようだという主張があるわけです。

歴史上の人物はどうなの?

歴史上の人物でスケが付く人は果たして長男なのか、次男なのか、それとも?

ちょっと調べてみました。

明治以前の人は幼名があったり改名したりで複雑なので、明治以降に生まれた人に絞って調べてみました。

鮎川義介(1880~1967)
あいかわよしすけ。実業家。

長男。

芥川龍之介(1892~1927)
あくたがわりゅうのすけ。作家。

長男。

芦田恵之助(1873~1951)
あしだえのすけ。教育者

次男。

井上準之助(1860~1932)
いのうえじゅんのすけ。政治家。

五男。

宇野宗佑(1922~1998)
うのそうすけ。政治家。第75代総理大臣。

長男。

岡鹿之助(1898~1978)
おかしかのすけ。洋画家。

劇評家・岡鬼太郎の長男。

岡田啓介(1868~1952)
おかだけいすけ。軍人、政治家。第31代内閣総理大臣。

長男。

織田作之助(1913~1947)
おださくのすけ。作家。

長男。

岸信介(1896~1987)
きしのぶすけ。政治家。第56代・57代内閣総理大臣。

次男。

衣笠貞之助(1896~1982)
きぬがさていのすけ。俳優。映画監督。脚本家。

四男。

金田一京助(1882~1971)
きんだいちきょうすけ。言語学者。民俗学者。

長男。

神津俶祐(1880~1955)
こうづしゅくすけ。岩石学者。

四男。

佐藤惣之助(1890~1942)
さとうそうのすけ。詩人、作詞家。

次男。

辻村伊助(1887~1923)
つじむらいすけ。園芸家、登山家。

次男。兄の名前は常助?

中勘助(1885~1965)
なかかんすけ。小説家、詩人、随筆家。

五男。

名取洋之助(1910~1962)
なとりようのすけ。写真家。編集者。

三男。

夏目漱石(1867~1916)
作家。本名・金之助。

五男。

松岡洋右(1880~1946)
まつおかようすけ。外交官。

四男。

松下幸之助(1894~1989)
まつしたこうのすけ。実業家。

三男。

松本竣介(1912~1948)
まつもとしゅんすけ。洋画家。
本名は俊介?

次男。

吉行淳之介(1924~1994)
よしゆきじゅんのすけ。小説家。

吉行エイスケ(詩人)とあぐり(美容師。朝ドラ『あぐり』のモデル)夫妻の長男。


結果、長男8人、次男5人、三男2人、四男3人、五男3人。

ということで、この21人の中では長男が最も多いという結果に。

しかし、長男にも次男にも三男にも四男にも五男にも名付けれられているわけで、そんなに意識して名付けていなかったのではないかと思われます。

参考:https://www.meijiyasuda.co.jp/enjoy/ranking/

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