出生率の急激な低下が問題になっています。
2019年に生まれた赤ちゃんの数が1899年の統計開始から初めて90万人割れし、過去最少となるのが確実になったことが6日、厚生労働省への取材で分かった。同省の研究機関はこれまで90万人割れを21年と見込んでおり、推計より2年早い。想定を超えて加速する少子化に、政府関係者は「大変厳しい状況だ」とし、社会保障制度などへの影響を懸念した。
厚労省は今月下旬に出生数や出生率をまとめた「人口動態統計」の年間推計を公表する予定だ。関係者は、今年の出生数が86万人程度にとどまる可能性を示唆している。
同統計によると、18年の出生数（確定）は91万8400人だった。
(共同通信より)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191206-00000191-kyodonews-soci
なぜ、これほどに下がっているのか？少し調べてみました。
2018年に行われた少子化対策に関する意識調査より。
Contents
そもそも結婚願望がない人はどれくらいいる？
男女ともに、結婚経験のない人(婚約中を除く)のおよそ25%の人は結婚したくないと考えています。
結婚したくない理由は
結婚したくない理由としては、男女ともに同順で、
1位.一人の方が気楽だから
2位.結婚生活そのものが面倒または大変そうだから
3位.結婚しなくても困らないから
男性よりは女性の方が、“結婚生活そのものが面倒または大変そうだから”と考えています。
結婚願望があるのに結婚していない人はどれくらいいる？
男女ともに、結婚経験のない人(婚約中を除く)のおよそ75%の人は結婚したいと考えています。
男性の場合
すぐにでも結婚したい(16.8%)
2~3年以内に結婚したい(12.1%)
5年以内に結婚したい(5.5%)
いずれは結婚したい(40.3%)
女性の場合
すぐにでも結婚したい(21.7%)
2~3年以内に結婚したい(13.5%)
5年以内に結婚したい(5.5%)
いずれは結婚したい(35.2%)
20代半ばから、40代にかけてすぐにでも結婚したい人の割合が増えます。その傾向は特に女性で顕著です。
すぐに結婚したい人の割合。
25歳~29歳 男性：10.8% 女性：23.6%
30歳~34歳 男性：13.8% 女性：32.6%
35歳~39歳 男性：15.3% 女性：34.9%
40歳~44歳 男性：21.3% 女性：25.4%
これほどの開きがあることが結婚を難しくしているのかもしれません。
結婚願望はあるのに結婚しない理由は
結婚願望はあるのに結婚していない理由は何でしょうか？(*3つまで回答可)
男性の場合
適当な相手にめぐりあわない(46.8%)
結婚資金が足りない(32.7%)
異性と上手く付き合えない(26.4%)
自由さや気楽さを失いたくない(22.4%)
女性の場合
適当な相手にめぐりあわない(48.7%)
自由さや気楽さを失いたくない(25.2%)
異性と上手く付き合えない(21%)
結婚資金が足りない(18.7%)
20代の男性に多いのは、結婚資金が足りない(34.2%)、まだ若すぎる(28.9%)、仕事(学業)に打ち込みたい(25.4%)、まだ必要性を感じない(24%)
20代の女性に多いのは、適当な相手にめぐりあわない(38.6%)、仕事(学業)に打ち込みたい(28.2%)、まだ必要性を感じない(27.6%)、まだ若すぎる(24.2%)
男性の結婚資金が足りない以降、女性の適当な相手にめぐりあわない以降の理由は、30歳以上に比べて突出して高くなっています。20代では男女ともに、仮に結婚願望があっても結婚するにはまだ早いと考える傾向にあるようです。
適切な相手にめぐりあわないとはどういうこと？
適切な相手にめぐりあわない理由としてあげられる理由が
身近に自分と同世代で未婚者が少ない(いない)ので、出会いの機会がほとんどない 42.6%
人を好きになったり、結婚相手として意識することが(ほとんど)ない 18%
身近に自分と同世代の未婚者はいるが、自分の求める条件に見合う人がいない 13.5%
好きな人はいるが、相手が自分を好きにならず、交際に発展しない 11.9%
結婚に結び付かない相手ばかりを好きになる(結婚願望がない人や既婚者など) 6.3%
特に、20代に多いのが、人を好きになったり、結婚相手として意識することが(ほとんど)ないという回答。20代の男性で23.5%、女性で26.6%となっています。
そもそも人を好きにならないというのは深刻な気がします。
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適当な相手にめぐりあわない人たちは何をしている？
結婚願望はあるが、適切な相手にめぐりあわないと回答した人のうち、なんと6割の人が何も行動していないと回答。
2割程度の人が、友人や知人に紹介をお願いしています。
どうしたら結婚したいと思える？
結婚願望があるけれど、結婚していない人はどういう状況になれば結婚すると思っている？(複数回答可)
男性の場合
経済的に余裕ができること(46.7%)
異性と知り合う(出会う)機会があること(33.9%)
精神的に余裕ができること(29%)
結婚の必要性を感じること(27%)
希望の条件に見合う異性に出会うこと(26.1%)
女性の場合
異性と知り合う(出会う)機会があること(38.9%)
経済的に余裕ができること(36.8%)
希望の条件に見合う異性に出会うこと(36.2%)
精神的に余裕ができること(32.3%)
結婚の必要性を感じること(30.2%)
男性は特に、結婚に自身の経済力を重視しているようです。
結婚相手に求める年収(税込)
男性から女性へ求める年収
収入は関係ない 24.9%
200万円~300万円未満 17.9%
100万円~200万円未満 7.5%
女性から男性へ求める年収
400万円~500万円未満 19.5%
500万円~600万円未満 17.1%
600万円~700万円未満 4.8%
2018年の国税庁の調査によると、
25歳~29歳男性の平均年収が413万円。30歳~34歳男性の平均年収が513万円、35歳~39歳男性の平均年収が589万円。
25歳~29歳女性の平均年収が311万円。30歳~34歳女性の平均年収が307万円、35歳~39歳女性の平均年収が291万円。
妥当な線でしょうか。
では、子供が欲しい人はどれくらいいるのでしょう？
2014年に行われた調査より。
子供が欲しい人はどれくらいいる？
未婚男性の86.6%は子供が欲しいと回答。14.2%は子供はいらないと回答しています。
未婚女性の88.4%は子供が欲しいと回答。10.2%は子供はいらないと回答しています。
この数値は年齢によって変わるようで、
20代の未婚男性のうち、10.7%は子供はいらないと回答していますが、30代の未婚男性になると19.5%が子供はいらないと回答しています。
20代の未婚女性のうち、7.8%は子供はいらないと回答していますが、30代の未婚女性になると16.1%が子供はいらないと回答しています。
なお、既婚で子供がいない夫婦のうち89.9%がいずれ子供が欲しいと回答。9.4%は子供はいらないと回答しています。
希望の子供の数は、未婚者で平均2人、既婚者は平均2.3人、既婚者(子供あり)は平均2.5人。全体の平均値としては2.2人となっています。
子供が欲しくない理由
子供が欲しい人が多い一方で、欲しくない、あるいはすでに子供がいてこれ以上はいらないという人はどういった理由を挙げているのでしょうか(複数回答可)。
将来の養育費が心配(54.7%)
育児にかかる費用が心配(50.9%)
経済的に難しい(43.8%)
現時点でもともと欲しいと思っていた人数の子供がいる(43.3%)
最後の理由は別としてとにかくお金がないということが一番の問題。
お金がなく、先行き不透明であることが最も大きな原因となっている様子。
国の約束なんてトップが変わればまた変わることですし、もはや国がどう対応しても信用できないのかもしれません。
参考:
https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/research/index.html
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan1997/menu/05.htm