【名付け】竜 / 龍 とは名前に良い字?悪い字?

竜 龍という字が名前に入る人がいますが、どのような印象がありますか。

そもそも竜/龍とはどのような意味のある字なのでしょうか。

竜・龍
総画:【竜】10画【龍】16画
音読み:リュウ、リョウ、ロウ 訓読み:たつ

《意味》
1.たつ。大蛇に似て、四足、つの、長いひげのある想像上の動物。雲をおこし、雨をふらせ、春分には天にのぼり、秋分には淵に隠れるという。四霊の一つで、えんぎのよい動物。天子・豪傑にたとえる。
2.竜のようにすぐれた。
3.背の高さ八尺以上の馬。駿馬。

《解字》
象形。もと、頭に冠をかぶり、胴をくねらせた大蛇の形を描いたもの。それに、いろいろな模様を添えて龍の字にした。

(漢字源より抜粋)

参考:龍の書き方

竜は想像上の動物。見た目は蛇のようで、足とツノとヒゲがある生き物といいます。

竜は、恐竜など大型の爬虫類を指すこともあります。
漢方薬に地竜という成分が含まれていることがあって、これはミミズを表します。
蛇のような生き物に例えて用いられるようです。

一般に、東洋では龍は吉兆を示すものとされています。

中国では、龍は、鳳凰、麒麟、霊亀と並んで、神霊視されています。

インド神話では、龍は、蛇を神格化した人面蛇身の半神です。海や地の底に住んでいて、雲や雨を自在に支配できるとされています。

仏教の始まりの地はインドで、インド神話から、龍は仏法の守護神となりました。

日本のお寺には雲龍図が描かれていることがあります。京都の臨済宗大本山の天龍寺や、臨済宗妙心寺派大本山の妙心寺など。神仏習合の影響もあってか龍神伝説が残る地域があります。

東洋には仏教徒が多いので、龍は良いものとされているのでしょう。

中国語の繁体字では東洋のリュウを龍と書き、西洋のドラゴンを竜と書いて区別することがあります。

ドラゴン【dragon】

西洋の神話で、翼と爪とを持ち口から火を吐く想像上の動物。爬虫類の形で表され、一般に暴力・悪の象徴とされるが、泉・宝物・女性を守護するという伝説もある。

(広辞苑第五版より抜粋)

西洋のドラゴンは、翼があることと、火を吐くことが、東洋の龍とは異なっています。

一般に、西洋ではドラゴンは良い存在ではありません。

西洋にはクリスチャンが多いのですが、キリスト教では、聖書でドラゴンを悪しき生き物としているためにイメージはあまり良くないようです。赤いドラゴンはサタンの象徴といいます。

また、ドラゴンを退治する神話が残る国も多数。

しかし、ウェールズの旗に赤いドラゴンが描かれるなど、地域によっては必ずしも悪い印象があるわけではない様子。

龍はすぐれたものという意味があるので、日本でも中国でも漢字文化圏の国ではよく名前に用いられています。

中国語ではLong(ロン)、韓国語ではYong(ヨン)のように発音するようです。

男性に多い印象がありますが、坂本龍馬の妻として知られる楢崎龍(ならさき・りょう)など女性で龍の字を持つ人もいます。

J・K・ローリングによる『ハリー・ポッターシリーズ』には、ドラコ・マルフォイ(Draco Malfoy)という名前の男の子が登場します。ドラコという名前はギリシャ語に由来し、ドラゴンを意味します。しかし、この名前は大変珍しいです。魔法使いという特殊な世界を描いた作品だからこそ登場した名前でしょうか。


龍が入る地名は水害が起きやすいという都市伝説があったり、雲龍図などで描かれる姿から龍に怖いイメージを持つ人もいます。

あるいは西洋のドラゴンのイメージを持つ人もいます。

けれども東洋では良い印象を持つ人が多いのではないでしょうか。

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