近年、サクラという名前が大人気。
2018年に発表された明治安田生命の名前ランキングでは、表記を考慮しない、サクラの響きが6位に。同年にたまひよで発表されたランキングでは8位になりました。
人気の表記は?
人気の表記は、
さくら(ひらがな)
(明治安田生命 5位、たまひよ 18位)
咲良
(明治安田生命 18位、たまひよ 15位)
桜
(明治安田生命 74位、たまひよ ランキング外・101位以下)
オーソドックスなように見えて、桜の表記はひらがなのさくらや咲良に比べてあまり人気がないようです。
桜より、さくら・咲良!その理由は?
では、桜より当て字の咲良やさくらが人気なのはなぜでしょうか?
1.季節を選ぶから。
桜といえば、春のイメージが強い樹です。
一年で一番注目されるのは春であり、それ以外の時期になると人々はあまり意識しません。もちろん植物に関わる仕事であるとか、その他事情があれば別でしょうが。
開花前は、開花前線などと大変な注目を浴びるにも関わらず、桜が舞い始め、葉桜へと移り変わっていくと人々の注目度が下がっていってしまうものです。
名付けの理由としても花の美しさが挙がると思います。
たとえば、桜が美しく咲く季節に生まれたから、桜のように美しい人にというと名前の由来としても大変美しく聞こえます。しかし、桜が花開く時期に生まれた人というのはごく限られてきます。
時期を選ぶということが理由に挙げられるのではないでしょうか。
良く咲くと咲良にするとあまり季節を選ばないように思います。
2.苗字を選ぶから。
漢字一文字の名前というのは、なかなか苗字を選ぶものです。
漢字一文字の苗字に桜を合わせるのはなかなかバランスが難しく、
また、漢字二文字の苗字でも苗字によっては、大島桜、深山桜のようにまるで品種のようになってしまったりします。
女の子なら将来結婚するかもしれない・・・という理由で二文字以上の名前を選ぶ方もいるようです。もちろん将来結婚するかしないかは未知数ですし、日本の法律上、夫婦となる人のどちらが改姓してもよいのですから、結婚するとしても改姓するかはわかりません。さらにいうと、夫婦別姓の時代が来るかもしれません。もちろん、国際結婚なら今でも夫婦別姓が選べますが。
何にしてもひらがなのさくらや咲良の表記はあまり苗字を選ばないように思います。
3.桜のイメージ
“三日見ぬ間の桜”という言葉があります。これは世の中の転変常ないことを表す言葉です。
また、桜は良く軍歌に歌われました。
こうしたことから、戦争を経験した世代から難色を示されることがあるようです。最も戦争を実際に経験した世代というのは随分と高齢化してしまいましたが、ほんの少し前の日本では3世代同居が決して珍しくなかったということを考えると、今生まれる子供たちの祖父母世代というのはまだまだ戦争に直面した世代からかなりの影響を受けているのではないでしょうか。子供の名付けに祖父母の意見が加わることもあるでしょう。
桜=儚い、散ってしまう
そんなイメージを払しょくするためにあえてひらがなにしたり、他の漢字を当てて咲良とするのかもしれません。
まとめ
明治安田生命の名前ランキングによると、2000年にひらがなのさくらが1位になってからというもの、その人気はずっと続いています。
それまでにあまり人気がでなかったのは、日本を代表するような美しい花でありながら、どうしてもすぐに散ってしまう儚いイメージが付きまとったことが理由なのかもしれません。
さくらという名前が一躍人気になった理由には軍靴の音が遠のき、平和な日本になったこと、乳児死亡率が下がったことも影響しているように思います。
さくら人気はまだまだ続きそうです。
参考:
https://www.meijiyasuda.co.jp/sp/enjoy/ranking/index.html
https://st.benesse.ne.jp/ninshin/name/