名前に椿という字は良い?悪い?

名付けに椿という字を使うことについてどう思いますか?

そもそも椿とはどのような意味のある漢字なのでしょうか。

椿
総画:13画
音読み:チン、チュン 訓読み:つばき

《意味》
{名詞}木の名。せんだん科の落葉高木。高さ二十メートル余に達し、一種の臭気がある。ちゃんちん。香椿。材はかたく、器具をつくるのに用いる。
{名詞}太古にあったという巨大な木。長寿の木。転じて、父に例える。

[日本語特有の意味]
1.つばき。木の名。つばき科の常緑高木。葉はかたく、表面がなめらか。紅白の花をつける。実から油をとる。
2.不意の出来事。変わったこと。「椿事(チンジ)」。

《解字》
会意兼形声。「木+(音符)春(シュン)・(チュン)(ずっしりとこもる)」で、幹の下方がずっしりと太い木。

(漢字源より抜粋)

チン、チュンの音読みでは日本人の名前に使うことが難しいので、使うとしたらつばき。

日本では椿の字は、もっぱら、つばき科の常緑高木の意味で用いられます。
冬の襲(かさね)の色目の名前でもあります。

つばきの開花は品種により異なりますが、12月~4月ころ。

春を呼ぶ花です。

つばきは花がポトリと落ちることから打ち首を連想し、武家に嫌われる植物であるという説があります。
しかし、その説には異論もあります。
むしろその姿が潔いと武家屋敷に椿が植えられることもありました。

その一方で、つばきで変換しようとすると唾が出てきます。
つばきとは唾液のことでもあるのです。
また、つ、ば、き、の音感はどうでしょう?
響きがあまりキレイでないと思う人もいるようです。

椿は英語でいうと、Camellia、フランス語でCamélia
短命な美の象徴とされることがあります。

オペラの『椿姫(つばきひめ)』を連想する人もいるでしょう。
高級娼婦と貴族の恋愛模様を描いた作品。
フランスのアレクサンドル・デュマ・フィスによる小説、“La Dame aux camélias(フランス語で椿の花の貴婦人)”が原作。
それをイタリアのジュゼッペ・ヴェルディがオペラにし、作品名を、La traviata(イタリア語で堕落した女)としました。
日本では、原題を優先したようです。

原作によると、主人公の高級娼婦である女性がいつも椿を身に着けていたことから、椿の花の貴婦人と呼ばれるようになったとか。

あるいは、ココ・シャネルの印象を持つ人もいるでしょう。
シャネルのカメリアリングに憧れを持つ女性は少なくありません。

つばきは美しい花であることから、様々な国で愛されていますが、名前になると少々物珍しいのかもしれません。
ファーストネームがカメリアというのは欧米でもあまり聞きませんし、日本でも下の名前で椿というのはありふれているほどでもありませんね。

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