強くたくましく育ってほしいという願いから、武器の名前を子の名前に用いる人がいます。
また、5月5日、こどもの日に生まれたことにちなんで。こどもの日は、端午の節句。現代では男の子の節句とされていて、甲冑や武者人形を飾る風習があります。
武器に由来する名前を集めてみました。
矢系
総画数:5画
音読み:シ 訓読み:や
武具の矢。まっすぐ直進すること、ずばりと言うことに例えられる。
破魔矢は正月の縁起物。
名前の例:尚矢(なおや)、真矢(まや)
あまのかくや
古事記などに登場する矢の名前。
名前の例:加久矢(かぐや)
おとや
早矢(はや)に続いて射る、第2本目の矢のこと。
名前の例:乙矢(おとや)
かみや
神が射るという矢のこと。
名前の例:神矢(しんや)
さちや
猟に用いる矢の意味。さちや、さつやとも。
一説には、“さち”とは矢の霊力のことで、矢の獲物、転じて幸福という意味になったと言われる。
名前の例:幸矢(さちや/ゆきや)
なるや/なりや
鏑矢(かぶらや)のこと。
名前の例:鳴矢(なりや/なるや)
はや
先に射る矢のこと。
名前の例:早矢(はや)
やたけ
矢に用いる竹のこと。
名前の例:竹雄(たけお)
ゆきえ
靫(うつぼ)とは、矢をさしこんでおく革の道具。
靫負(ゆげい)は靫を背負って宮廷を守った人。ゆげえ、ゆきえとも。
著名人に平田靫負(ひらた・ゆきえ)(1704年~1755年)
*靫という字は、戦後の法改正により、日本人の本名(下の名前)に用いることができなくなりました。
弓系
総画:3画
音読み:キュウ 訓読み:ゆみ
《名付け》
ゆ
意味は矢をつがえて射る武器。
また、魔除けにも使われた。“弓を鳴らす”とは魔物を追い払うために矢をつがえずに手で弓の弦を鳴らすこと。
名前の例:弓佳(ゆみか/ゆか)
あずさゆみ/あづさゆみ
梓とは、カバノキ科の落葉高木。
別名は夜糞峰榛(ヨグソミネバリ)。
旧仮名遣いで“あづさ”。枕詞としても用いられた。
名前の例:梓(あずさ/あづさ)
さちゆみ
猟に用いる弓の意味。
一説には、“さち”とは矢の霊力のことで、矢の獲物、転じて幸福という意味になったと言われる。
名前の例:幸(さち)
つきゆみ
槻弓とは、槻の木で作った丸木の弓のこと。
槻とはケヤキの古名で、ニレ科の落葉高木。
名前の例:伊槻(いつき)
まゆみ
真弓とは弓の美称。
名前の例:真弓(まゆみ)
ゆづる
意味は、弓にかけたつる。
名前の例:弓弦(ゆづる)
刀系
総画:10画
音読み:ケン 訓読み:つるぎ
意味はつるぎ。
名前の例:剣(けん)
総画:3画
音読み:ジン、ニン 訓読み:は、やいば
鍛えた刃物の意味。
名前の例:刃(じん)
総画:16画
音読み:テイ、タイ 訓読み:かる、なぐ、そる
草をかる、髪をそるという意味のある字。
薙刀の薙。
*薙は2004年に人名用漢字に加わり、名付けに用いることができるようになりました。
総画:13画
音読み:テツ 訓読み:くろがね
金属元素の名前。また、刃物や武器を意味する字。
名前の例:惺鉄(せいてつ)
けんし
剣術に巧みな人の意味。
名前の例:剣士(けんし)
しんけん
木刀・竹刀ではなく、本物の刀剣の意味。
名前の例:真剣佑(まっけんゆう)
たてわき/たちはき/たちわき
太刀を帯びること
名前の例:帯刀(たてわき/たちはき/たちわき)
□刀工から
・長船(おさふね)
・景光(かげみつ)
・国宗(くにむね)
・貞宗(さだむね)
・友成(ともなり)
・長光(ながみつ)
・則宗(のりむね)
・正秀(まさひで)
・正恒(まさつね)
・光忠(みつただ)
・正宗(まさむね)
・村正(むらまさ)