今、女の子に紬という名前が大人気。
2019年に発表された名前ランキングによると、紬の表記は5位、ツムギの響きは15位。
2019年に生まれた女の子のうち、読み方はどうあれ表記が紬の女の子が38人で占有率は0.45%、表記はどうあれ響きがツムギの女の子は78人で占有率は0.93%でした。
一説には、かきふらいによる『けいおん!』という漫画作品に、琴吹紬(ことぶき・つむぎ)という女子高校生が登場することから、そこに影響されて名付ける人が増えたと言われています。
紬という名前が、明治安田生命の名前ランキングで100位以内に入ったのは、2014年が最初です。
一方で、『けいおん!』の漫画連載がはじまったのが2007年のこと、アニメ化がなされたのが2009年のこと。果たして関係はあるのでしょうか?漫画がきっかけで少しずつ人気が出てランキング入りという可能性もあるかもしれません。
では、紬という字は名前に良い字なのでしょうか。
そもそも紬はどのような意味のある字なのでしょう。
紬
総画:11画
音読み:チュウ、ジュウ 訓読み:ひく、つむぎ《意味》
(チュウす){動詞}ひく。繭から糸をひきだす。転じて、物事の糸口を見つけてたぐり出していくこと。
{名詞}つむぎ。節のある太い絹糸で織り、糸めを抜き出したように見せる布。つむぎおり、また、広く絹織物。《解字》
会意兼形声。由は、細い口から中の液を注ぐようになっている器を描いた象形文字で、中から抜き出す意を含む。紬は「糸+(音符)由」で、繭から糸をひきだすこと。(漢字源より抜粋)
紬といえば、紬織を連想する人が多くいます。
着物の紬は、かつては野良着と言われることもありました。
大変に高価なものもありますが、現代でも決して正装としては着られないといいます。
また、結城紬や大島紬など、苗字と合わせると紬織物の一種のようになりがちであるということもあって、名付けに用いることに賛否両論あります。
参考:https://www.meijiyasuda.co.jp/enjoy/ranking/