名前に扶という字が入る人がいますが、どのような印象がありますか。
そもそも扶とはどのような意味のある字なのでしょうか。
扶
総画:7画
音読み:フ、ブ 訓読み:たすける《名付け》
すけ、たもつ、まもる、もと《意味》
1.たすける。わきの下にぴったりと手を当ててささwる。そえ来を当ててささえる。力をかす。助力する。
2.広がって大きいさま。《解字》
形声。「手+(音符)夫」で、手の指四本をわきの下にぴたりと当てがってささえること。夫は発音を示し、意味に関係がない。(漢字源より抜粋)
よく使われるのは、扶養ではないでしょうか。
ふよう【扶養】
たすけやしなうこと。特に、生活の面倒を見ること。
(広辞苑第五版より抜粋)
扶養家族や扶養義務なでよく耳にしますよね。
また、扶桑という言葉もあります。
ふそう【扶桑】
1.中国で、東海の日の出る所にあるという神木。また、その地の称。
2.ブッソウゲの別称。
3.中国の東方にあるという国。日本国の異称。扶桑国。(広辞苑第五版より抜粋)
扶桑とは神木の名前。古代中国では、この神木のある東の果ての地から日が登ると信じられていました。
日本の別称であるためか、社名にも用いられています。三菱ふそう(*扶桑からと言われている)、扶桑社など。
平安時代に作られた扶桑略記という歴史書は、神武時代から堀川天皇に至るまでの間について、主に仏教関係のことが記されています。
名前に使うなら、扶桑や広がって大きいといった意味から来ているのではないでしょうか。
特に悪い意味のある字ではなく、良い印象を持つ人が多いのではないでしょうか。
この字は常用漢字なので、名前に使うことができます。難しい字ではありません。
義務教育期間中に習う字で、中学生の時に習う字のようです。
扶という字が名前に入る人に、
〇藤原 扶幹(ふじわら の すけもと)
869年~938年。平安時代の公卿。
〇源 扶義(みなもと の すけのり)
951年~998年。平安時代の公卿。
〇喜屋武 朝扶(きゃん ちょうふ)
1839年~?。政治家。
〇河野 扶(かわの たすく)
1913年~2002年。洋画家。
〇櫛田 胅之扶(くしだ てつのすけ)
1935年生まれ。作曲家。
〇甲斐 扶佐義(かい ふさよし)
1949年生まれ。写真家。
〇常川 貴扶(つねかわ たかお)
1973年生まれ。建築家。
◇仁科 扶紀(にしな ふき)
1966年生まれ。女優。
◇狐野 扶実子(この ふみこ)
1969年生まれ。食プロデューサー・ジャーナリスト、出張料理人。
◇山下 扶美(やました ふみ)
1977年生まれ。ラジオパーソナリティー。
◇金子 扶生(かねこ ふみ)
1992年生まれ。バレエダンサー。
など。
たすけるの意味からスケやタスク、また音読みのフが用いられることが多いようです。
海外
〇句 扶(こうふ/Ju Fu)
中国三国時代の蜀漢の武将。字は孝興。
など。
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