【名付け】煌 という字は名前に良い?悪い?

煌という字にどのような印象があるでしょうか。

そもそも煌とはどのような意味のある字なのでしょうか。


総画:13画
音読み:コウ 訓読み:かがやき、あきらか

《意味》
かがやく。あきらか。光が四方に大きく広がる。明るいさま。

《解字》
会意兼形声。皇は「自(はな)+(音符)王」からなり、偉大な鼻祖(開祖)のこと。大きく広がるの意を含む。煌は「火+(音符)皇」で、光が大きく広がること。

(漢字源より抜粋)

この字の意味はかがやくこと。

決して悪い印象はないように思うのですが、あまり良くない印象を持つ人もいます。

その理由としては、火偏の字が入ることと、皇の字が含まれること。

姓名判断の話で、名前に火が入るのは良くないとする流派があります。しかし、秋などよく人名で見かけます。また、火にまつわる字といえば、列火/連火の字も含まれます。照や薫などがそれに当たります。公武合体で有名な和宮と婚約していたとされる人物の名前は有栖川宮熾仁(ありすがわのみや たるひと)親王でしたし、明治天皇の第二皇女の名前は、梅宮薫子(うめのみや しげこ)内親王でした。皇族の名前というのは恐らく少なくない識者が関わると思うのですが、あまり火を気にしていたようには思えません。比較的近代に生まれた迷信なのかもしれません。

また、皇が入る字であることから、尊大な印象を抱く人もいます。

実は、日本人の本名に煌の字を入れることができるようになったのは2004年のこと。
ただし、日本で名前に使うことのできる字に制限を設けるようになったのは1948年頃のことです。もちろん、それ以前から存在する苗字や、既に付けられた名前についてはその規制の対象外です。
つまり、改名したなど特殊な事情を持つ人もいますが、日本人で煌の字を名前に持つのは、苗字がそうであるか、1948年より前に生まれた人か、2004年以降に生まれた人がほとんどということです。

このため、煌の字が名前に入る人というのは珍しく、また、普段使うことが滅多になく、見慣れない字であることから、賛否両論が生まれるのかもしれません。

煌が入る名前の有名人に、

日本

〇山本 秀煌(やまもと ひでてる)
1857年~1943年。日本基督教会の牧師、教会史家。

〇尾髙 煌之助(おだか こうのすけ)
1935年生まれ。経済学者。

中国

〇夏煌(Xia Huang)
1962年生まれ。外交官。

中華民国

〇万 耀煌(ばん ようこう/ワン ヤオフアン/Wan Yao-huang)
1891年~1977年。軍人。

〇衛 立煌(えい りつこう/ウェイ リーフワン/Wei Lihuang)
1897年生まれ。軍人。

台湾

〇龔 煌城(きょう こうじょう/ゴン・ホワンチョン/Gong Hwang-cherng)
1934年~2010年。言語学者。

〇黃煌雄(Huang Huang-hsiung)
1944年生まれ。政治家。

〇蔡啟煌(Tsai Chi-huang)
1968年生まれ。ゴルファー。

〇蕭煌奇(Hsiao Huang-chi)
1976年生まれ。歌手、シンガーソングライター。

〇張銘煌(Chang Ming-huang)
1982年生まれ。円盤投げ、砲丸投げ選手。

シンガポール

〇Mark Lee
Mark Lee Kok Huang/李国煌
1968年生まれ。コメディアン。

など。

他の漢字文化圏の国では、ファン/フワンのように読むようです。

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