なつめ / 棗 という名前の意味は?

ナツメとはどのような意味のある言葉なのでしょうか。

なつめ【棗】

1.クロウメモドキ科の落葉小高木。原産は中国とされる。〈季語〉秋
2.染料の一。1の果実を乾燥し、刻み煎じて作る染汁。
3.点茶用茶入の一種。形が1の果実に似る。

(広辞苑第五版より抜粋)

なつ と付いていますが、秋の季語とされています。

棗の花が咲くのは夏。実が成るのは秋。
秋に実が成ることから秋の季語とされるのでしょう。

棗の実はお菓子や料理に使われます。また、漢方薬では大棗(たいそう)と呼ばれ、強壮の作用があるとされています。甘麦大棗湯など。

では、棗という字にはどのような意味があるのでしょう?


総画:12画
音読み:ソウ 訓読み:なつめ

《意味》
なつめ。果樹の名。

《解字》
会意。朿(シ)(とげのある木)を二つ重ねたもの。とげの多いなつめの木の意をあらわす。

(漢字源より抜粋)

ただし、現状で、棗の字は日本人の下の名前に使うことはできません。
戦後の1940年代後半ころに法改正がなされ、名前に使うことのできる漢字に制限がかかるようになりました。
ただし、法改正前から存在する苗字やすでに名付けられた名前については対象外です。
つまり、苗字や、法改正前に生まれた人に棗の字を名前に持つ人がいるかもしれません。
あるいは、ペンネームや外国人で棗の字を名前に持つ人がいるかもしれません。
しかし、現状では、日本人の下の名前に使うことのできる漢字のリストから外れているため、日本人の本名(下の名前)に棗の字を使いたいと届け出を出しても、役所は受け付けないでしょう。

SNS上では、ナツメは苗字のようだという意見も。
ナツメといえば、夏目漱石が有名ですよね。

夏目という苗字を持つ人は全国におよそ20800人

棗という苗字を持つ人は全国におよそ580人

奈爪という苗字を持つ人は全国におよそ20人

いると言われています。

夏目という苗字を持つ人は東海地方に多いとか。局所的に多い地域があるのかもしれません。

参考:https://myoji-yurai.net/

では、ナツメという名前は男の子に多い名前なのでしょうか。それとも女の子に多い名前なのでしょうか。

明治安田生命の名前ランキングで調べてみました。
明治安田生命の名前ランキングでは、2004年から漢字表記を考慮せず、読み方のみを考慮したランキングを50位まで発表するようになりました。
この中で、ナツメを見つけることはできませんでしたが、ナツの響きはどちらかといえば女性に人気なのではないかと思いました。

ナツキ
順位(女の子)
2005年 40位
2006年 40位
2007年 39位
2008年 47位
2012年 48位
ナツミ
順位(女の子)
2004年 44位

ナツキもナツミも男の子の名前ランキングには登場しません。


ナツメという名前の著名人に、

三戸なつめ(みと・なつめ)・・・1990年生まれ。タレント。

など。

小説家の夏目漱石(なつめ・そうせき)、作詞家の夏目純(なつめ・じゅん)、女優の夏目雅子(なつめ・まさこ)、元日本テレビアナウンサーの夏目三久(なつめ・みく)など、どちらかといえば苗字でよく聞く印象があります。


では、ナツメ に当てるならどのような字があるでしょうか。
棗は使えないので、2文字でなつーめとすることが多く、1文字ずつ漢字を当てて3文字とすることもあるようです。

ナツと読む字

音読みでナツと読む字


総画:11画

おす。おさえる。
上から下へじりじりとおしつける。

捺印の捺。

訓読みでなつと読む字


総画:10画

なつ。
盛んなさま。


総画:10画

なつ。
盛んなさま。

ナと読む字

2019年に発表された、明治安田生命の女の子に使用される人気の漢字ランキングで、ナと読める字は、奈(1位)と菜(3位)。

音読みでナと読む字


総画:7画

おおい。たっぷりだぶついている。たくさんある。
ゆったりとしている

たっぷりあるという意味のある字。沖縄・那覇の印象を持つ人もいるようです。ただし、那が使われている地名は他にも、那須、那智など。

総画:8画

からなし。果樹の名。野生のりんご。
「奈花(ナイカ)」とは、茉莉(マツリ)(ジャスミン)のこと。

参考:奈は、奈落の奈?


総画:9画

みなみ。暖気をとりこむ南がわ。

方角のみなみを表す字。南無阿弥陀仏など音便のような形でナンがナと省略されることがあります。


総画:11画

なぎ。木の名。まき科の常緑高木。

梛とは木の名前。熊野神社のご神木。

訓読みでナと読む字


総画数:6画

な。人の名前。
有名である。すぐれているさま。

意味は、名前。有名、名勝など、すぐれているの意味もある字。


総画:11画

な。葉・くきを食用とする総本類の総称。
な。草の名。
副食物。おかず。また、料理。

菜っ葉。おかず、総菜の意味のある字。
人名においては菜の花のイメージで名付けられることがあるようです。

その他


総画数:6画

なぎ。なぐ。風がやんで海が静かになること。

国字。日本生まれの字。
近年、凪の訓読みのなぎ、なぐからナと読ませることがあるようです。
凪が人名用漢字に追加されたのは1990年のこと。

ツと読む字

音読みでツと読む字


総画:10画

とおる。とおす。つきぬける。つらぬきとおす。
さわりなくいききさせる。
すらすらと事がはこぶ。


総画:11画

みやこ。人々のあつまる大きな町。
充実してりっぱなさま。
あつめる。あつまる。

訓読みでツと読む字


総画:9画

しる。したたる液体。
つ。浅瀬の船着き場。渡し場。
水分でうるおう。

メと読む字

音読みでめと読む字


総画:8画

いちご。ばら科の一群の植物の総称。


総画:13画

うめ。木の名前。ばら科の落葉高木。

訓読みでめと読む字


総画:3画

おんな。
むすめ。


総画:8画

め。草木のめ。

参考:芽という字の意味は?なぜ牙が入るの?

その他

萌・萠
総画:【萌】11画【萠】11画

きざす。芽が出る。

人名における特殊な読み方としてメと読むことがある字。
萌も萠も人名に使うことができる字。


総画:13画

いとおしむ。かわいくてせつなくなる。

人名において、愛でる(めでる)からメと読むケースがあります。

参考:https://www.meijiyasuda.co.jp/sp/enjoy/ranking/index.html

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