柊の字が入る苗字では時折見かけますが、下の名前ではどのような印象があるのでしょうか。
様々な意見があるようなので、調べてみました。
まず、柊という漢字について。
柊
総画:9画
音読み:シュウ・シュ 訓読み:ひいらぎ意味は、つち。才槌。まるいこぶ状の握り。また、ひいらぎ。
一説には、木と冬(字音)を組み合わせた字。
(漢字源より抜粋)
なお、日本に自生する柊は、モクセイ科モクセイ属に部類されるのに対し、
クリスマスによく見かける柊はセイヨウヒイラギと呼ばれていて、モチノキ科モチノキ属に部類される、全く別物です。
モクセイ科モクセイ属のヒイラギは常緑小高木で、高さは約3メートル。実は黒紫色。
モチノキ科モチノキ属のセイヨウヒイラギは常緑低木(たまに高木)で、実は赤色。
柊の右側の部分が冬だからといって柊をトウと読むのは間違いなんだって。百姓読みだってバカにされるかも?
では、柊の季節とはいつでしょうか。
柊の季語は冬とされています。
〇モクセイ科モクセイ属の柊について(日本に自生)
花は10月~12月頃
実は5月~6月頃
〇モチノキ科モチノキ属の柊について(セイヨウヒイラギ)
花は5月~6月頃
実は晩秋に紅熟
柊を名前に入れることに賛否あるようなので、まとめてみました。
・見た目にシュールな“柊鰯”の印象が強すぎる。
柊鰯とは節分の風習で、柊の枝と鰯(いわし)の頭を戸口にさすと悪鬼の侵入を防ぐと言われている。ちなみに、“柊挿す(ひいらぎさす)”は冬の季語。
・ヒイラギは、別表記で、疼木と書くこともある。疼ぐ(ひいらぐ)とは、ひりひり痛む、ずきずきするの意味で、トゲのあるヒイラギの葉と疼ぐという言葉には密接な関係があると言われている。
・一説によると、セイヨウヒイラギのトゲのある葉や、赤い実はキリストの受難や血を表すとされている。
↓柊鰯
・セイヨウヒイラギは、キリスト教において、葉の形が神の燃え上がるような愛を意味することがある。
・西洋においてヒイラギの紋章は、真理を象徴しているといわれている。
・クリスマスホーリーから神聖なイメージ。
・日本でも西洋でもヒイラギは魔除けの力があると考えられている。
・控えめな白の花がかわいらしい。
↓柊の花(モクセイ科)
↓柊の実(モクセイ科)
↓セイヨウヒイラギ(モチノキ科)
植物はいろいろな謂れがあって難しいのね。